まず、はじめに(2000年2月19日)

ついに写真集が発売されます。3月15日に、全国の書店の芸術書コーナーで一斉に並びます。(地方では2,3日遅れるかもしれません)
この本は、ぼくがカナダ、プリンス・エドワード島を12年間追いつづけてきた、集大成の作品集。98年のニコンサロン、99年のペンタックスフォーラムの個展で発表したすべての写真が織り交ぜられています。
企画が通ってから今日までの約1年間、この作品集のことだけを考え、生活してきました。いや、1988年から2000年までの12年間、ずっとこの作品集が世に出るのを夢見つづけてきたと言っても過言ではありません。どうしても形にしたかった……。
よって、ぼく自身の、第2の故郷プリンス・エドワード島への「想い」がびっしりつまった本となります。

本当は区切りのいい10年目で形にするつもりでしが、結果として2年遅れてしまいました。
でも、2年の猶予を置いたことにより、何より丁寧な本作りとなったし、また近年のベストショットを紹介することが出来たので、少しも後悔はしていません。かえって、「12年間の集大成」いうことになり、よかったと考えているほどです。
昨今の状況下で、写真集を形にしてくれた講談社には感謝、感謝です。

作品集の構成にあたっては、自分自身のスタイルを貫き通しました。特にこだわったのはキャプションです。
個展に来てくれた人は想像出来ると思いますが、ぼくは、一枚の作品を3〜5行のキャプション(撮影時の想いなど)とともに見せていく手法が好きです。だから、作品集もそのようなスタイルの作りになっています。もちろん、最後の一色ページには、詳しい作品解説も書きました。
写真選びの段階では、慎重に慎重に作業を進めました。もちろん、皆様からの意見も大切に取り入れています。
まずはじめに、今まで皆様からいただいたお手紙、E-mailにすべて目を通す作業からはじめました。特に参考になったのは、写真展の会場に置いた「感想ノート」に書かれた意見です。例えば、「光と風を感じました」「雲の気配がよかったです」などのさり気ない一文は、写真選考の際、大いに役立ちました。

このような高価な作品集の場合、個展を開き、その会場で著者のサイン本を販売する、というスタイルがベストですが、なにぶん個展は1年前に終わっています。
サイン本購入にあたっては、前回のカレンダーと同じように、このインターネットのホームページ上での通信販売も考えていますので、もうしばらくお待ちください。

次回からは、写真集の制作に関する裏話を書いていきます。