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雑誌・美しい部屋別冊 『花が好き』No.3 2月15日発売 主婦と生活社(定価1,200円+税)
写真家・吉村和敏が行く
 プリンス・エドワード島 短い夏のフラワーライフ
photo&text/Kazutoshi Yoshimura
花をテーマにした島の夏の表情を、巻頭グラビア10ページで紹介しています。


冬のカナダ取材報告(ニューファンドランド州とノバ・スコシア州)
2月×日
アトランティック・カナダの町や村を結んでいる航空会社が、昨年の秋に倒産してしまいました。加えて、冬期の成田-トロント間の直行便もなくなってしまったため、今ではアトランティック・カナダに入るにはバンクーバーかトロントで一泊する必要があり、つまり丸2日もかかってしまうのです。移動しながら、第2の故郷(ふるさと)が随分と遠くなってしまったなあ〜と感じてばかりいました。

2月×日
約3カ月ぶりの海外取材。写真の腕はにぶらないのですが、これだけ期間をあけると取材準備の要領が悪くなります。今回、何かを忘れているような気がする…と思い続けていたら、案の定、カメラの外部バッテリーを持ってくるのを忘れていました。
ニューファンドランドの外気温は-15〜-20度。そんな状況下で写真を撮っていると、カメラの電池は瞬く間に消耗してしまいます。よって、電池代で泣かされました。

2月×日
東部カナダは年始から雪がまったくない状態でしたが、僕が到着する前日に10センチの積雪がありました。運がいいとはまさにこのようなことをいうのでしょう。
冬景色にカメラを向けていると、「やっぱり冬はいいなあ〜」としみじみ感じます。冬には本当の意味での地元の人々の生活の気配があるのです。
小さな宿はすべてクローズしています。でもドアをノックすると、「あれ、カズじゃないか、こんな時期に何しに来たんだい?」とオーナーは驚き、特別に部屋を用意してくれます。そんな彼らとの密な交流も冬ならではのもの。

2月×日
今回の取材では、日本との連絡用にシャープの「ザウルス」を持ってきました。
日本で買った携帯端末やパソコンでも、インターネットの接続は十分に可能です。販売店の人が「これは日本仕様なので、海外では使えません!」と言っても、実際は使えるので皆さんご安心を。ただ前にも書きましたが、北米の電圧は110ボルト。よって長時間のインターネット接続はモデムを壊してしまう危険性があるので、注意が必要です。あくまでメールの送受信だけに留めましょう。(あの細い電話線にも、110ボルトの電気が流れています)

2月×日
カナダの田舎で暮らす人々は、漁師や農夫など季節労働者が中心です。いったい彼らは何をしているのか…? 答えは簡単、何もしていないのです。趣味など、好きなことばかりに時間を割いています。夏場に貯めた貯金、もしくは失業保険があるからそんな生活が可能となるわけです。
このような生活サイクルを持っている人たちと接していると、冬も会社に行って働かなければならない日本人の生活形態の方が奇妙に感じてくるから不思議です。「1年を通して会社に行って働く」というのは、あくまで都会人が考える基準なのです。

2月×日
カナダ出発前はまさに分刻みの忙しさだったので、今回も本屋に行っている暇がありませんでした。空港の本屋で一冊だけハードカバーの本を買いましたが、その本とは東野圭吾の『白夜光』です。多くの人から「これはすごいぞ!」と言われていたので、前々から気になっていたミステリーです。
なるほど、確かに面白く、活字を目で追っていたら物語にグイグイと引き込まれ、3日で読破してしまいました。よって後半は読む本がなく、時間を潰すのが大変でした。

2月×日
5日後、飛行機でノバ・スコシア州ハリファックスへ移動。残念がら、ノバ・スコシア地区には雪がありませんでした。
今回、取材期間中にあることをしました。そのあることとは、iMac(アイマック)の日本語化です。
現地で住む友達が買った英語版iMacに、マックOS9の日本語ソフトをインストールしたのです。こんなことが出来るのだろうか…と半信半疑でしたが、実際可能でした。
コツは、英語版のソフトを全て初期化してから日本語のソフトをインストールするということ。上書きにすると、ワープロなどの日本語ソフトが誤作動を起こします。
またiMacの場合、OS9をインストールする際に「ファームウエアのアップロード」という面倒な作業をしなければなりません。これも説明書通りに行えば、難なく出来ます。
海外に住むけどパソコンをどうしたらいいか……。これは誰もが持つ悩みですが、ハードを海外で買って、そこに日本語のソフトをインストールするというもの一つの手ですので、ご参考までに。(100%日本のパソコンと同じにするには、日本語のキーボードを持っていった方がいい)

2月×日
冬は日の入りが早く、夕方5時にはあたりは真っ暗。だから夜はたっぷり時間があります。毎日のように街のショッピングモールに出掛けました。
海外ではDVDの映画ソフトが安いと聞いていたので、今回2〜3本買って帰ろうかなと思い、幾つかの専門店に足を運びました。
カナダでは、DVDの映画ソフトの価格は22ドル〜38ドル、ヒット作はどれも30ドル台でした。これに消費税17%がつきます。そして現在のレートで計算すると、日本円で3,000円くらいになり……、う〜ん、日本と大して価格差はありませんね。当然こちらのソフトには日本語字幕が入っていません。(ワイドテレビ対応でもない)
「DVDの映画ソフトは日本で買った方がいいな」という結論に達し、結局一本も購入しませんでした。
驚いたのは、どの映画もすべてDVD化されているということ。当然、VHSのビデオの売場面積はかなり縮小されていました。あと10年もすればVHSビデオは完全に姿を消してしまうでしょう。今までのビデオテープは一体なんだったんでしょうね。
ちなみに友達によると、海外のDVDソフトは「アマゾン・コム」で買うのがベストとか。

2月×日
アナポリス・バレーでイーグル(白頭ワシ)のすみかを発見。体長50センチ以上もあり、その大きさに驚きました。
300ミリの望遠レンズで狙いましたが、500ミリを持ってこなかったことを後悔。来年もまた同じ場所から撮影するつもりです。

2月×日
帰りのバンクーバーから成田への直行便は満席状態。しかし5名のウェイティング。さてどうするのかな、と思っていらたら、突然こんなアナウンスが流れました。
「ビジネスクラスでハワイへ行き、そこで一泊。翌日のJAL便で日本へ帰るというチケットを用意するので、誰か飛行機から降りてくれませんか?」
なるほど、航空会社も考えたものです。
僕はよっぽど「I will take it!」と言ってその美味しいチケットに変更してもらうつもりでしたが、翌日から仕事が詰まっていることを思い出し、寸前で思い留まりました。
他300名の乗客も、誰一人として名乗り出る人はいませんでした。きっとみんな翌日から仕事があるためでしょう。
東京に戻り、やっぱりハワイへ行くべきだったな…と少し後悔しています。

以上、取材期間中のちょっとした裏話でした。
さて、3月15日にいよいよ写真集が発売になります。次回からは、写真集に関してのコメントを書いていこうと思います。