ケベック・シティについて(1999月8月23日)
カナダの中でも、ケベック・シティは特にお勧めの観光地の一つです。
僕はアトランティック・カナダの取材中に暇な時間が出来ると、「そうだ、ケベックに行ってみようかな」という気になります。でも、ケベックは近いようで遠い。同じ東部カナダにありながら、シャーロットタウンからは1000キロ以上も離れているのです。東京-鹿児島間とほぼ同じ。
今年の夏も、ハリファックス滞在中にふと、「よし、ケベックを撮ろう」という気になり、「ふらり」と車で足を伸ばしました。
夏のケベック・シティーはすさまじい人人人……、世界中から来た観光客で溢れかえっています。ストリートではさまざまな国の言葉が飛び交い、大型観光バスを1分に1台は目にします。
昔の美しい街並みをうまく保存し、そこに世界中から観光客を呼び寄せ、観光収入によって地元経済を活性化させる、というフランス人のやり方は、やっぱり上手いなあ〜と思います。そのいい例が冬のウィンター・カーニバル。冬のカナダ観光は絶対に無理、というジンクスを破り、厳寒の2月に世界中から何十万人もの観光客を集めてしまうわけですから、さすがです。
街が観光客でごった返しているという状況、僕はさほど気にはなりません。こうなると逆に「観光客でも撮ってみようかな…」という新たな発想が芽生えるので、かえって好都合です。でも、込み入った街中で撮影していると、やっぱり疲れてきます。まるで満員電車に乗っているような感じで、精神的におかしくなってくるのです。
そこで気になるのが地元の人。夏は毎日朝から晩まで観光客ばかりを目にし、住んでいるのが嫌にならないのだろうか…と人事ながら心配になります。もし僕が住む東京板橋区が似たような状況になったとしたら、僕はすぐに逃げ出すことでしょう。
もしかしたら、この街で暮らすほとんどの人が、何らかの形で観光業に携わっているのかもしれません。だから割り切って生活していのかも。
ケベック・シティでも、ちょっと中心街を外れたり、車でカントリーサイドへ足を伸ばしたりすると、途端に静かになります。今回もオルレアン島を取材した折、その地の素朴さにふれ、やっぱり僕はこっちの方が合っているなあ〜と感じました。