新聞を読む(1999年1月24日)
私生活である一つの変化がありました。なんと新聞の購読をはじめたのです。新聞をとるようになったのは実に10年ぶり。もちろんサラリーマンの頃は購読していましたが、カナダへ旅立ったのを機にやめていました。なぜ今日までブランクがあいてしまったかというと、それは次ぎに挙げる理由からです。

1・日々のニュースなど、テレビやラジオで十分。まして今の時代インターネットで事足りる。
2・情報は週刊誌から得ることが出来る。新聞でライターが気合いを入れて書いている記事や特集は後で必ず本になるので、読みたければそれを買えばいい。
3・勧誘員があまりにしつこいので、逆に「とってなるものか!」という気になっていた。
4・取材で日本を留守にすることが多く、その度に新聞をストップするのが面倒。
5・新聞がポストに差し込まれると、その隙間から蚊が部屋の中に入り込み、夜電気を消してから蚊との格闘がはじまる。

新聞を購読すると決めた日に、早速近くの販売店へと足を運びました。よほど新規購読者が嬉しいのか、僕はニコニコ顔で迎え入れられ、1月分を無料にするというサービスと、洗剤(花王アタック300ミリグラム)を5箱もらいました。
そして翌朝から新聞が入るようになったのですが、朝に何かが届くというのはちょっとしたハプニング、実にいいものです。そしてページをめくります……
僕は、スーツを着ている人間が行う政治・経済の「物語」にはあまり感心がないので、それに関するページは読まずにパス。出版情報や興味ある記事をざっと拾い読みし、30分後、1日130円のもとはとったな、と感じたところで終了。
初日の感想としては、実にマンションなどの不動産広告が多いよな、ということでした。こんなにも新築マンションがあり、それが実際売れているのがどうしても信じられません。今の若者は子供を作らないので、これから日本の人口は減少の一途をたどります。であるにも関わらず、多くの人が30年以上ものローンを組んで無理して大都市の不動産を買って、本当に大丈夫なのでしょうか。
さて、せっかくだから先週一週間の記事の中で、何かについてコメントを述べようと思います。どれにしようかなと悩み、結局これに決めました。
「直木賞、宮部みゆきさんの『理由』に決定!」
まず新聞でこのニュースを知ったとき、僕は正直な気持ち「なんで今さら……」と思いました。僕はもう何年も前に宮部ワールドにはまった一人であり、全作品をこよなく愛しています。だから今になって直木賞というのは随分遅い気がしたのです。まあそれはさておき、そういえば『理由』は、カナダでどこを取材している時に読んだっけ? としばし思いを巡らせ、宮部作品の読者が超巨大になってしまったことに、妙な寂寥感を覚えました。
芥川賞の平野啓一郎さんの「日蝕」に関しては、僕の頭ではこんな難解な純文学は理解できないし興味もないので、特にコメントはありません。
さて、以上の文章をアップロードしようとソフトをたち上げた時、ゴトンとポストに夕刊が届く音が。
多くの人が「新聞なんて所詮旧聞さ」と言いますが、これだけたくさんの情報がたった数時間で何百万人もの手元に届く新聞の世界ってやはりすごいし、どんなに時代が進んでも決して失ってはいけないメディアの一つだと思います。