商品撮影(1999年1月17日)
東京の冬はカナダと比べて10倍も20倍も寒く感じるものだから、先週の前半は風邪を引きダウン。後半は体調も回復し、撮影の仕事に追われました。
東京で行う撮影の仕事といえば商品撮影がメインです。この商品撮影、カナダの風景を撮るときと同じカメラを使うにも関わらず、その撮影スタイルは全く異なります。
風景撮影ではカメラとレンズさえあれば事足りますが、商品撮影では大型三脚、露出計、ライト、ストロボ、スタンド、ポール、バック紙、レフ板…とたくさんの機材を必要とするのです。
自然を相手に活動している写真家は、そのような機材を所持していないのが普通です。でも僕の事務所にはすべてが揃っているのです。それは何故か? 実は、過去のある失敗が原因となっているからです。
今から7年前、カナダで暮らす決心をした時、「さて、この異国の地でどうやって生活費を稼ぎ出そうか…」と真剣に悩みました。そこで閃いたのが、写真スタジオの設立です。プリンス・エドワード島のような田舎でも結婚式写真などの需要はそれなりにあり、つまりそれらの仕事をすることによって、カナダでサバイブしていけると考えたのです。僕はすぐに大都市トロントへ飛び、プロ用品を専門に扱っている写真店で1500ドルも出してスタジオ用機材一式を揃えました。数日後、借りていたアパートのリビングをスタジオとし、「カズ・写真スタジオ」をスタートさせました。しかし待てど暮らせど仕事は入りません。結果、ビジネスは3週間で駄目になりました。
つまりその時に購入した山のような機材を、カナダに行く度に少しずつ東京へ持ち帰ってきたというわけです。まあ、機材は今になって役に立っているわけですから、7年前の失敗も決して無駄ではなかったのでしょう。
多くのカメラマンは「商品撮影は退屈だ」と言いますが、僕はそう感じることなく楽しみながら仕事をしています。たとえ物言わぬ被写体相手でも、写真を撮る行為に変わりははいわけですから。
お礼・・・
たくさんのお名前、ご住所のご登録ありがとうございます。案内状は必ずお送りいたします。