9月3日〜
忙しい毎日。(東京にいる時は、デスクワークや原稿書きの仕事が中心となります。吉村は集中力が持続しない人間です。原稿書きも2時間が限界。すぐに事務所を飛び出し、近くのコンビニで雑誌の立ち読みをしたり、ドトールでアイスコーヒーを飲んだり、マンションの管理人のおじさんと無駄話をしたり、マウンテンバイクで荒川の土手を走ったりしています。近頃、集中力が持続しない原因は、使っている椅子にあるような気がしてきました。8年前に買った安い椅子です。先日、ビックカメラで3万円の椅子に座ってみたら、その座り心地のよさに驚かされました。これだったら仕事がはかどるだろなあ〜と思った次第。今は椅子が欲しくてたまりません)

本探しに苦労する。(数ある本の中で、写真集はそれほどメジャーではありません。ですから、せっかく写真集が出版されても、書店に並ぶ期間はすごく短く、すぐに絶版になってしまいます。僕は、「ああ、あの時に買っておけばよかったな……」と思う写真集がたくさんあり、後悔ばかりしています。まあ、1日200冊以上の新刊本が出るということは、1日に同じ数の本が消えるわけですから、こればかりは仕方のないことなのでしょう。僕の本も、初期の頃の本はすべて絶版。ときどき読者の方から問い合わせがありますが、吉村本人も2〜3冊しか持っていないのです。図書館で探してください。実はCD-ROMの写真集も2本出しているのですが、残念ながら、先月絶版の通知が送られてきました。CD-ROMは、もうどんな手を使っても入手することはできません。持っている方は、記念すべき作品集となったので、くれぐれも大切にしてください)

写真集について。(故・星野道夫氏は最も尊敬する写真家です。今、PHP研究所から小さな写真集のシリーズが出ていますが、これは、心に響く文と力強い写真で構成されており、とても素晴らしい作品集だと思います。値段も手頃なので、早速全巻揃えました。日本には自然写真家や風景写真家が何人もいます。でも何故、星野氏の写真や言葉は胸に強く響いてくるのでしょうか。たぶん、心からアラスカという土地を感じていたからですね。さて、僕が書店で写真集を選ぶ時の基準、それは「この写真家は、本当にこの地が好きなのだろうか……」ということです。金儲けのためだったり、必要に迫られて撮っていると、写真から深みが失われていきます。よって、写真集にもそれほど魅力を感じません。でも今はそんな写真集が多いですよね)

野鳥観察。(相変わらずベランダにはスズメとハトがやってきます。最近は、買ったパンの1/4は必ず彼らにあげるようにしています。このところずっと時間に追われる毎日で、これが吉村の唯一の癒しです)

9月15日〜
11月下旬出版予定の写真集の準備に追われる。(カナダ出発前にすべての原稿&写真入稿を終わらせるつもりです。よって、息つく暇もないほど、忙しい毎日がつづいています。8月からずっとこんな調子なので、この2カ月間、本を1冊も読んでいません。村上春樹の新刊も発売されたことだし、とにかく読みたい本が山ほどありますが、なかなか読書の時間が作れないのです。結構ストレスがたまっています)

映画について。(「赤毛のアン・アンの結婚」の映画が封切られましたが、大ヒットしているようですね。吉村はかなり前に、マスコミ向けの試写会で観ました。昨日あたりから、映画に関する感想を所々で耳にしますが、アンの3部作の中ではこの映画が一番だ、という意見がほとんどです。舞台が戦場なので、戦争映画といってもいいくらいですが、どうやら多くの女性が、この作品から生きる勇気をもらっているようです。ちなみに吉村は、映画パンフレットに少しだけ島のことを寄稿しています)

沖縄について。(日本の中で気になる場所があります。それは沖縄です。まだ訪れたことはありませんが、一度でも足を運んでみると、モーレツに好きになるような気がしています。夏川りみの「涙そうそう」はなかなかいい曲ですね)

紅葉について。(この時期、特に気がかりなことは、カナダの紅葉です。ケベック州ローレンシャンには毎年入っていますが、いまででいちばん早かった紅葉のピークは9月24日、逆に遅かったのは10月4日です。ちなみに昨年のピークは3〜5日頃で、6日には雪が降りました。今年も3週間ほど現地入りするつもりでいますが、無事に回線が繋がれば現地から最新情報をお伝えいたします)

東京新聞・中日新聞の反響はすごいものがあります。みなさん、感想メールありがとうございます。1通1通、心を込めて読んでいます。

9月30日〜
秋のカナダ取材記
夕方の便でカナダへ移動しました。今回は珍しくビジネスクラスです。吉村は1年で4〜5回、エコノミーの超格安航空券を買って海を越えています。するとマイレージが軽く10万ポイントはたまるのです。つまり1年に1回、そのポイントを使って、無料でビジネスクラスのチケットを取得しているというわけです。やっぱりビジネスクラスは快適です。長距離の移動も苦になりません。読書と睡眠を繰り返していたら、あっという間にトロントに着いていました。

ケベック州ローレンシャンに住む友人から「今年の紅葉はかなり遅れている」という情報が入ったため、急遽予定を変更し、イースタンタウンシップへ向かうことにしました。モントリオールの空港でレンタカーをピックアップ、勘を頼りに夜のダウンタウンを走り抜け、ハイウェイを1時間ほど南下。その日は、小さな町で見つけた1泊45ドルのモーテルにチェックインしました。

翌朝、各地をチェックしてみたら、まだ紅葉ははじまっていません。よってまたまた予定を変更し、一気に400キロ北上して、ローレンシャン地区に入りました。

1日掛けて各地を巡ってみました。紅葉の進み具合はまだ20%、ピークまであと4〜5日必要です。それにしても今年の秋は異様に暖かいのです。日中はTシャツ一枚で十分です。

せっかくここまで来たのに、まだロクな写真が撮れないというのは焦ります。毎日イライラしています。毎度のことですが、吉村の場合、すべてにおいて思い通りに事が進んだことは一度もありません。たまには何か一つくらい物事がスムーズにいってもいいのになあ〜と夢見ていますが、きっと思い通りにいかないからこそ、生きていて楽しいのですね。いずれにしても、1日でも早く美しい紅葉の写真を撮りたいものです。

5日間、山の中で辛抱強く待った甲斐があり、ようやく山が色づきはじめてきました。カナダに来て以来ずっと機嫌が悪かったのですが、ようやく心に平和が訪れた気がします。

よく皆さんから「ケベック州の写真集はいつ形になるんですか?」と質問されます。もちろんいつかは形にするつもりです。でも、もうしばらくお待ちください。なぜなら、もう7年以上も追いかけているのに、まだ何かが足りないような気がしているからです。プリンス・エドワード島をまとめるのに10年以上掛かりました。もしかしたらケベック州もそのくらい必要かもしれません。

10月6日、ついに山が燃えました! この紅葉の美しさをどう表現したらいいのでしょうか。特に朝陽や夕陽に照らされた山は、まさに息をのむ美しさです。でも、どんなに美しくても、すぐにいい写真を生み出せるわけではありません。今日は朝から500キロ近く走ったのに、心に響くアングルを見つけることができず、あまり手応えのある写真を撮ることができませんでした。夕方、またイライラしてきたので、ひとまずティムホートンのコーヒーを飲んで気持ちを整えました。そして再び撮影に出かけたら、サンジョビから5キロほど北上した湖の畔で、心に強く響いてくるある被写体を発見! 太陽光線もちょうどよかったため、カナダに来て以来、初めての大ベストショットが撮影できました。これは絶対に写真集の見開き、もしくは表紙に使える写真だと思います。あまりにも興奮したので、その場でフィルムを5本も使いました。

撮影中、どこかの大型犬がやって来て「遊ぼう」と吉村に誘いを掛けてきました。忙しいから邪魔しないでくれ、と追い返そうとしたら、突然飛びつかれ、フリースによだれをべっとりとつけられたのです。このフリース、昨日コインランドリーで洗濯したばかりなのに……。おろし立てのジーパンを履いた時に限って、コーヒーをこぼしてしまったりと、吉村はいつもこんな感じです。

ローレンシャンの十分な撮影ができたため、一気に350キロ東へ車を走らせ、ケベックシティに移動しました。残念ながらこちらの紅葉は40%。ちっとも絵にならないので、夜景を中心に撮影しました。

早朝、ケベックからモントリオールへ300キロ移動。そして午後1時の便でハリファックスへ。空港でレンタカーを借り、今度はハリファックスからシャーロットタウンへ一気に400キロ北上。本日の走行距離は約800キロです。久しぶりのロングドライブでクタクタに疲れました。シャーロットタウンでは、かつて2度ほど宿泊したことがあるB&Bにチェックイン。奥さんの姿が見えないのでおかしいな、と首を傾げていたら、2年前に癌で亡くなったとか。それを聞いた時、かなりのショックを受けました。ここカナダでも、癌での死亡率はとても高いのです。

翌日、島中を巡り紅葉をチェックしたら、まだ30%でした。天気も悪く絵にならないので、友人宅を訪問して時間をつぶしました。

今回、島では不思議と野生動物と遭遇します。キャベンディッシュ村の森の中を歩いていたら、目の前の小川に巨大なブルーヘロンが舞い降りました。また、州立公園をドライブしていたら、何匹ものキツネが近づいてきました。ここ数年、島のキツネが妙に人慣れしている事に驚かされます。まるで北海道のキツネのようです。たぶん夏場、多くの観光客が餌を与えるためでしょう。自然と野生動物との関係を改めて考えさせられました。

今年のプリンス・エドワード島の紅葉はいまいちなので、早々にアナポリス・バレーへ移動しました。ウルフビルには、先月、島からこの地へ移住した日本人夫妻が暮らしています。ランチを一緒に食べました。

ノバスコシア州の紅葉は見事です。早朝から日暮れまで、精力的に郊外を巡り、撮影しました。

ウインザーの町でカボチャ祭りが行われました。メインイベントは、運河でのカボチャのボートレースです。あの巨大カボチャをボートにし、漕いで競い合うのです。あまりに可笑しく、笑いながら撮影をしました。世界的に有名な村祭りのため、雑誌や新聞記者がたくさん取材に来ていました。彼らを観察してみると、使っているカメラはみんなデジカメのニコンD1。時代は変わったなあ〜という印象を受けました。ちなみに吉村もD1が欲しくてたまりません。でも、それほど速効性を求められる写真を撮っているわけではないので、今のフィルムを使う方式でもいいかなと思っています。

大きなリンゴ園を持つ友人の農夫に、サンクス・ギビングのディナーに呼ばれました。地元にとけ込んでいくと、このような機会が多くあります。そう、「生活」に関するベストショットを撮影できるのは、まさにこんな時なのです。ターキー(七面鳥)はとても美味しかったです。

10月28日〜
カナダから帰国しました。時差ボケが凄まじく、1週間も苦しみました。人によって違いますが、ぼくの場合、行きより帰りの方が大変です。

今回のカナダ取材では、220のフィルムを約80本撮影しました。帰国直後に早速現像してみましたが、すべて綺麗に撮れていました。長い旅が終わり、現像済みのフィルムをルーペでチェックする瞬間がとても好きです。

帰国早々、旅行業界向けの講演会(正確には写真家・吉村和敏とベテラン添乗員とのトークショーです)が行われ、広島、大阪、東京と旅をしてきました。飛行機と新幹線を使っての駆け足の移動です。

近頃、暇な時間を見つけては東京の街中を歩いています。11月下旬に行われる写真教室の作例写真を撮るためです。写真はもうじきホームページ上で発表しますので、お楽しみに。東京暮らしも今年で18年目ですが、こうやって下町を歩いてみると、まだまだ新鮮な発見があり驚かされます。

多くの人から「フィルムを使う普通のカメラか、それとも今流行りのデジカメを買うべきか……」と質問されます。答えは簡単、もちろんデジカメの方をお勧めします。吉村も記念写真を撮る時は100%デジカメを使っています。画素数は高ければ高いほどいいのですが、記念写真だったら200万画素あれば十分でしょう。実は、吉村もデジカメの買い換えを検討中。次はキャノンのパワーショットG3にしようかなと思っています。理由は簡単、レンズが2.0と明るいからです。

板橋区の事務所が手狭になってきたため、引っ越しを検討中です。民間の賃貸マンションだと、敷金2か月、礼金1か月、手数料1か月が必要で、おまけに2年おきに更新料がかかります。よって、敷金3か月だけですべてが完結する都市公団の賃貸マンションを狙っています。無抽選の中古マンションの空き部屋を探していますが、それにしても都内は家賃が高いですね。2LDKや3LDKで15〜18万以上もします。まったく東京暮らしは大変です。早くこの街に見切りをつけ、地方で生活したいです。

11月5日〜
近頃、新幹線や飛行機やバスに乗って移動ばかりしています。そんな慌ただしい合間をぬって、先日久しぶり松本へ帰りました。実家では当然コタツを使っているのですが、そのコタツを見てびっくり! 何と直径15センチくらいの筒(ダクト)が、すぐ側のファンヒーターの吹き出し口に向かってのびていたからです。つまり、ファンヒーターから吹き出る熱が、その筒を通ってコタツに入り、コタツの中が暖かくなる、という原理です。こんなもんで効果あるのだろうか……と半信半疑でしたが、意外や意外、コタツの中はポカポカでした。親に尋ねると、今年の冬はまだ一度もコタツの電源をオンにしていないとか。今このヘビのような長い筒は、寒い地方では大ブレイクしているらしく、7割以上の家庭で使っているみたいです。東北地方から伝わってきたらしいのですが、それにしてもこれを発明(というか発見)した人は天才ですね。まさに省エネの鏡です。家でファンヒーターとコタツを同時に使っている人は、是非この筒を使ってみてください。効果は絶大です)

11月20日〜
いよいよ写真集が発売になりました。いま、全国の書店に並んでいます。通信販売用のダイレクトメールは、もうしばらくお待ちください。12月5日前後に発送予定です。

よく寄せられる質問の答え
今年4月の写真展の前に案内状が届いた方は、すでにデータが登録されています。4月の写真展の芳名帳にお名前を記された方も、データが登録されています。
今回のDMは、きちんと印刷されたオリジナル封筒です。金の星社さんが、特別に制作してくれました。
DMの中に入っている注文ハガキによって、写真集を出版社から直接通信販売で買うことが出来ます。サイン本は先着200名です。
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